ボリンジャーバンドの5分足逆張りを検証|「勝率100%」は本当?

ボリンジャーバンドだけを使った5分足逆張り手法!勝率100%を検証してみたの検証記事5分足・5分判定

手法の紹介

ボリンジャーバンドだけを使う5分足逆張りは、「勝率100%」という紹介どおりの結果になるのでしょうか。期間20・偏差4のバンドを使い、3通貨で検証しました。今回の合計勝率は51.89%で、固定したペイアウト率での採算には届きませんでした。以下では条件と通貨別の結果を分けて確認します。

4コマ:遠いバンド。1コマ目:ボリンジャーバンド、今日は端まで遠く感じるね。 2コマ目:画面に近づいても、条件は近づかないよ。 3コマ目:じゃあ、離れて見たら? 4コマ目:今度は文字が読めないね。
遠いバンド

この手法、実際はどうだった?データで検証しました。ここからは結果を見ていきます。

今回紹介するのは、当サイトの過去記事「ボリンジャーバンドだけを使った5分足逆張り手法!勝率100%を検証してみた」で取り上げた手法です。使う指標はボリンジャーバンドだけ。値動きの広がりを示す帯から価格が大きく外れたところで、反対方向への動きを狙います。「勝率100%」という紹介は目を引きますが、過去記事でも負ける取引が確認され、検証結果はその数字に届きませんでした。

特徴は、5分足で偏差4のバンドを使うことです。σは値動きのばらつきを表す目安で、±4σは平均からかなり離れた位置になります。過去記事では、正規分布を仮定すると±4σの範囲に収まる割合が99.994%になることを紹介し、取引機会の少なさにも触れていました。ただし、この割合は次の5分で反発する確率ではありません。相場には、帯の外へ出たからといって律儀に引き返す交通ルールはないんですね。

売買の基本は、下側の−4σを下抜けた次の足でHIGH、上側の+4σを上抜けた次の足でLOWを選ぶ逆張りです。今回は期間20、終値を使って計算するボリンジャーバンドを採用します。原記事では「下抜け・上抜け」の細かな判定方法が明記されていないため、確定した5分足の安値が下側バンド未満ならHIGH、高値が上側バンドを超えたらLOWとしました。前の足が帯の内側にあったことは条件に加えません。

条件成立後は次の足の開始時点にある1分足の始値で入り、5分後に閉じる1分足の終値と比べて勝敗を判定します。上下両方の条件が成立した足では取引を見送り、満期までは同じ通貨で追加取引をしません。時間帯・曜日の制限は設けず、同値は掛金全額を失う負けとして扱います。

対象は過去記事と同じUSDJPY、EURUSD、GBPJPYで、期間は2025年10月9日から2026年10月9日までです。掛金1,000円、元本込みの払い戻し1.90倍で、この大きな行き過ぎを狙う条件が採算に届くのか、通貨ごとの違いも確かめていきます。

手法の詳しい説明は元記事をご覧ください。
詳しい手法はこちら

取引条件

通貨ペア:USDJPY / EURUSD / GBPJPY
時間足:5分足
判定時間:5分

掛金:1回1,000円固定
ペイアウト率(元本込み):USDJPY 5分 1.90倍 / EURUSD 5分 1.90倍 / GBPJPY 5分 1.90倍

倍率は公式案内をもとに固定した試算条件です。

使用するインジケーター

  • ボリンジャーバンド(5分足・期間20・偏差4)
    移動平均と価格のばらつきから、値動きの範囲を帯状に表示します。

エントリー条件

HIGHエントリー
  • 現在の確定足の安値 が、次の値より下:現在の確定足のボリンジャーバンド下限
  • 次の1分足の始値でHIGHエントリー
  • 5分経過時に閉じる足の終値で判定。同値は負けとして数えます。
  • 勝率は勝ち数÷全取引数です。同値も負けとして全取引数に含めます。
LOWエントリー
  • 現在の確定足の高値 が、次の値より上:現在の確定足のボリンジャーバンド上限
  • 次の1分足の始値でLOWエントリー
  • 5分経過時に閉じる足の終値で判定。同値は負けとして数えます。
  • 勝率は勝ち数÷全取引数です。同値も負けとして全取引数に含めます。

サインツール作成

使用するインジケーターと売買サインをチャートに表示しました。

5分足・5分判定 | ペイアウト率 1.90倍(元本込み) | 掛金 1,000円

パターン1・USDJPY・2025-10-10 06:40:00 のHIGH
パターン1・USDJPY・2025-10-10 06:40:00 のHIGH。実際の取引から売買方向別に時刻順で選んだ例です。

5分足・5分判定 | ペイアウト率 1.90倍(元本込み) | 掛金 1,000円

パターン1・USDJPY・2025-10-10 15:00:00 のHIGH
パターン1・USDJPY・2025-10-10 15:00:00 のHIGH。実際の取引から売買方向別に時刻順で選んだ例です。

5分足・5分判定 | ペイアウト率 1.90倍(元本込み) | 掛金 1,000円

パターン1・USDJPY・2025-10-10 15:05:00 のHIGH
パターン1・USDJPY・2025-10-10 15:05:00 のHIGH。実際の取引から売買方向別に時刻順で選んだ例です。

5分足・5分判定 | ペイアウト率 1.90倍(元本込み) | 掛金 1,000円

パターン1・USDJPY・2025-10-09 23:10:00 のLOW
パターン1・USDJPY・2025-10-09 23:10:00 のLOW。実際の取引から売買方向別に時刻順で選んだ例です。

5分足・5分判定 | ペイアウト率 1.90倍(元本込み) | 掛金 1,000円

パターン1・USDJPY・2025-10-09 23:15:00 のLOW
パターン1・USDJPY・2025-10-09 23:15:00 のLOW。実際の取引から売買方向別に時刻順で選んだ例です。

5分足・5分判定 | ペイアウト率 1.90倍(元本込み) | 掛金 1,000円

パターン1・USDJPY・2025-10-21 04:35:00 のLOW
パターン1・USDJPY・2025-10-21 04:35:00 のLOW。実際の取引から売買方向別に時刻順で選んだ例です。

検証結果

掛金は1回1,000円固定。記載したペイアウト率を検証期間全体に適用した損益試算です。

同値は負けとして集計します。勝率=勝ち数÷全取引数。損益分岐勝率=100÷元本込み倍率。PF=利益合計÷損失合計。最大DDは累積損益の最高値からの最大下落額です。

最大利益・最大損失は、取引後の累積損益の最高値・最低値です。日数は検証開始日から終了日までの暦日差(最低1日)、1日あたりは取引回数÷日数です。

3通貨合計

検証期間:2025-10-09 20:57:00 ~ 2026-10-09 20:59:00

掛金は各取引1,000円。各通貨のペイアウト率を適用。

通貨3通貨合計○の数605buy○408
掛金1,000円×の数561buy×359
ペイアウト各通貨の倍率を適用合計1166sell○197
期間(開始)2025-10-09 20:57:00勝率51.89%sell×202
期間(終了)2026-10-09 20:59:00同値18buy勝率53.19%
最終損益-16,500円sell勝率49.37%
最大利益30,300円buy同値8
最大損失-33,700円日数365
連勝数161日あたり3.19回
連敗数10sell同値10
PF0.97最大DD64,000円

勝率はW/E(全取引数)。同値は負け(掛金全額損失)です。

同値は18件。そのうち18件は負け(×)に含まれています。同値件数を合計に足し直す必要はありません。

損益分岐勝率:52.63% / 勝率:51.89% / 未達

期待値(同値を含む1取引あたり)=総損益÷全取引数:-14.15円(掛金比-1.42%)。利益判定:検証内では採算ラインに届かない。

3通貨合計損益グラフ | 5分足・5分判定 | ペイアウト率 1.90倍(元本込み) | 掛金 1,000円

3通貨合計損益グラフ

USDJPY

検証期間:2025-10-09 20:58:00 ~ 2026-10-09 20:58:00

掛金1回1,000円・ペイアウト率1.90倍(元本込み)・5分判定

通貨USDJPY○の数254buy○193
掛金1,000円×の数229buy×160
ペイアウト1.90倍(元本込み)合計483sell○61
期間(開始)2025-10-09 20:58:00勝率52.59%sell×69
期間(終了)2026-10-09 20:58:00同値5buy勝率54.67%
最終損益-400円sell勝率46.92%
最大利益9,500円buy同値3
最大損失-13,100円日数365
連勝数111日あたり1.32回
連敗数7sell同値2
PF1.00最大DD22,600円

勝率はW/E(全取引数)。同値は負け(掛金全額損失)です。

同値は5件。そのうち5件は負け(×)に含まれています。同値件数を合計に足し直す必要はありません。

損益分岐勝率:52.63% / 勝率:52.59% / 未達

期待値(同値を含む1取引あたり)=総損益÷全取引数:-0.83円(掛金比-0.08%)。利益判定:検証内では採算ラインに届かない。

USDJPY損益グラフ | 5分足・5分判定 | ペイアウト率 1.90倍(元本込み) | 掛金 1,000円

USDJPY損益グラフ

EURUSD

検証期間:2025-10-09 20:59:00 ~ 2026-10-09 20:59:00

掛金1回1,000円・ペイアウト率1.90倍(元本込み)・5分判定

通貨EURUSD○の数122buy○46
掛金1,000円×の数136buy×62
ペイアウト1.90倍(元本込み)合計258sell○76
期間(開始)2025-10-09 20:59:00勝率47.29%sell×74
期間(終了)2026-10-09 20:59:00同値7buy勝率42.59%
最終損益-26,200円sell勝率50.67%
最大利益900円buy同値2
最大損失-36,600円日数365
連勝数101日あたり0.71回
連敗数13sell同値5
PF0.81最大DD37,500円

勝率はW/E(全取引数)。同値は負け(掛金全額損失)です。

同値は7件。そのうち7件は負け(×)に含まれています。同値件数を合計に足し直す必要はありません。

損益分岐勝率:52.63% / 勝率:47.29% / 未達

期待値(同値を含む1取引あたり)=総損益÷全取引数:-101.55円(掛金比-10.16%)。利益判定:検証内では採算ラインに届かない。

EURUSD損益グラフ | 5分足・5分判定 | ペイアウト率 1.90倍(元本込み) | 掛金 1,000円

EURUSD損益グラフ

GBPJPY

検証期間:2025-10-09 20:57:00 ~ 2026-10-09 20:57:00

掛金1回1,000円・ペイアウト率1.90倍(元本込み)・5分判定

通貨GBPJPY○の数229buy○169
掛金1,000円×の数196buy×137
ペイアウト1.90倍(元本込み)合計425sell○60
期間(開始)2025-10-09 20:57:00勝率53.88%sell×59
期間(終了)2026-10-09 20:57:00同値6buy勝率55.23%
最終損益10,100円sell勝率50.42%
最大利益25,200円buy同値3
最大損失-1,100円日数365
連勝数81日あたり1.16回
連敗数4sell同値3
PF1.05最大DD20,000円

勝率はW/E(全取引数)。同値は負け(掛金全額損失)です。

同値は6件。そのうち6件は負け(×)に含まれています。同値件数を合計に足し直す必要はありません。

損益分岐勝率:52.63% / 勝率:53.88% / 達成

期待値(同値を含む1取引あたり)=総損益÷全取引数:23.76円(掛金比2.38%)。利益判定:検証内では採算ラインを上回る。

GBPJPY損益グラフ | 5分足・5分判定 | ペイアウト率 1.90倍(元本込み) | 掛金 1,000円

GBPJPY損益グラフ

合計の損益と最大DDは判定時刻順で計算し、同時刻の損益はまとめて反映しています。合計の連勝・連敗は判定時刻順、同時刻は上記の通貨順で数えています。

考察

5分足ボリンジャーバンド偏差4逆張り・5分判定は、全期間で通貨ごとの差が出ました。USDJPYは483件、勝率52.59%、損益−400円、最大7連敗です。採算ラインの52.63%に近いものの、今回の払い戻し条件ではわずかに届きませんでした。

EURUSDは258件、勝率47.29%、損益−26,200円、最大13連敗でした。3通貨の中で取引数が最も少なく、損失と連敗は最も大きい結果です。一方、GBPJPYは425件、勝率53.88%、損益+10,100円、最大4連敗となり、唯一採算を上回りました。ただし、この黒字だけで手法全体を採用する判断にはつながりません。

過去記事の勝率はUSDJPYが45.7%、EURUSDが52.6%、GBPJPYが36.8%で、今回はGBPJPYが最も高くなりました。「勝率100%」に届かない点は今回も同じですが、通貨の順位は変わっています。検証期間が異なり、指標設定や抜け方の判定も補っているため、厳密な再現比較ではありません。GBPJPYの黒字が別期間でも続くかは確認する価値がありますが、この結果だけから値動きの大きさや相場環境を原因と決めることはできません。

まとめ

5分足ボリンジャーバンド偏差4逆張り・5分判定は、今回の条件ではロジック全体の優位性を確認できず、不採用です。3通貨合計1,166件の勝率は51.89%で、損益分岐勝率52.63%に届きませんでした。掛金1,000円、元本込み1.90倍では合計−16,500円、PFは0.97です。PFは総利益を総損失で割った値で、今回は1を下回っています。

例外は+10,100円のGBPJPYです。425件で勝率53.88%、最大4連敗という観測結果から、同じ条件を別期間で再検証する価値はあります。ただし、将来の利益や手法全体の優位性を保証する結果ではありません。

原記事で明確でなかった期間と適用価格は20・終値とし、抜け方は確定5分足の安値・高値で判定しました。次足開始時の1分足始値で入り、5分後に閉じる1分足終値で判定しています。今回の不採用は、この具体的な条件での判断です。

損益分岐点から見た判定

通貨・判定損益分岐勝率勝率判定
5分足ボリンジャーバンド偏差4逆張り・5分判定・USDJPY・5分52.63%52.59%未達
5分足ボリンジャーバンド偏差4逆張り・5分判定・EURUSD・5分52.63%47.29%未達
5分足ボリンジャーバンド偏差4逆張り・5分判定・GBPJPY・5分52.63%53.88%達成

採算ラインを上回った通貨・条件は、今回の検証内では利用候補です。下回った条件とは分けて判断し、未使用の期間でも再現するか確認してから実用性を評価します。

これは記載した固定倍率での過去検証の判定であり、将来の利益を保証するものではありません。

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